「飛行機の非常口席にはどんな人が選ばれるの?」「飛行機の非常口席に選ばれたらどんなことをするの?」と疑問に思う方もいると思います。
飛行機の非常口席とは、脱出用の非常口に隣接する座席のことです。
飛行機の非常口席は自分で座席指定をして選ぶ場合のほか、航空会社から条件に合った方が選ばれる場合もあるようです。
この記事では、下記の3点について詳しくご紹介します。
- 飛行機の非常口席に選ばれるのはなぜ?
- 飛行機の非常口席に選ばれたときのメリットとデメリット
- 実際に飛行機の非常口席に選ばれた人の体験談
この記事を読めば、実際に飛行機の非常口席に選ばれた場合でも、安心して飛行機での旅を楽しむことができるでしょう。
飛行機の非常口席に選ばれるのはなぜ?
飛行機の非常口席に選ばれるのは、各航空会社が定めた一定の条件を満たしているためです。
飛行機の非常口席に選ばれる理由について、次のポイントに沿って解説します。
- 国内線と国際線で条件は違う?
- 各航空会社で非常口席に選ばれる理由
それでは、詳しく見ていきましょう。
国内線と国際線で条件は違う?
飛行機の非常口席に選ばれる条件は、国内線と国際線で大きな違いはありません。
飛行機の非常口席に選ばれる条件として、どちらも”緊急時に迅速かつ適切な行動が取れる”ということが求められることに変わりはないからです。
具体的には、乗務員の指示を理解し、それを正しく乗客に伝える能力が必要です。
そのため「日本語または英語で会話できる方」という条件を課している航空会社もあります。
よって飛行機の非常口席に選ばれる条件は、国内線と国際線で大きな違いはなく、緊急時に指示に従って迅速に行動できるだけの言語能力がある人ということになります。
各航空会社で非常口席に選ばれる理由
各航空会社で非常口席に選ばれる理由は、航空会社によって大きく異なるということはありません。
これは国土交通省の通達により、緊急時の脱出を援助をする人の確保が全ての航空会社に一律に義務付けられているためです。
それでは以下の各航空会社が定める飛行機の非常口席に選ばれる条件について見ていきましょう。
- ANA
- JAL
- LCC
それでは1つずつ解説していきます。
ANA
ANAの非常口席に選ばれる理由は、満15歳以上で、付き添い等をする必要がある同伴者を連れていないこと等が条件となっているためです。
満15歳以上と規定されているのは、緊急時に非常口を手動で開けるにはある程度の力が必要であると想定されるためであり、付き添い等をする必要がある同伴者を連れていないこととされているのは、緊急時の脱出の援助に専念するためです。
ANAの国内線の場合、非常口席に選ばれる具体的な条件は以下のとおりです。
- 満15歳以上の方
- 満8歳未満のお子様をお連れではない方
- ご搭乗に際して付き添いの方や係員のお手伝いを必要としない方
- 緊急脱出時に同伴の援助をする必要がない方
- 航空機のドアの開閉等、緊急脱出の援助を実施することができる方
- 脱出手順の案内および乗務員の指示を理解し、他のお客様へ口頭で伝えられる方
- 日本語または英語で会話できる方
ANA国際線の場合、非常口席に選ばれる具体的な条件は以下のとおりです。
- 満15歳以上の方
- 満12歳未満のお子様をお連れでない方
- ご搭乗に際して付き添いの方や係員のお手伝いを必要としない方
- 緊急脱出時に同伴者の援助をする必要がない方
- 航空機ドアの開閉等、緊急脱出の援助を実施することができる方
- 脱出手順の案内及び乗務員の指示を理解し、他のお客さまへ口頭で伝えられる方
- 日本語または英語で会話できる方
引用元:ANA公式HP「予約について」
上記の条件を見てもわかるとおり、ANAの場合、非常口席に選ばれる理由は満15歳以上の方で緊急時に迅速な対応ができることが条件になっています。
JAL
JALでも、ANAと同様に、非常口席に選ばれる理由は満15歳以上で、付き添い等をする必要がある同伴者を連れていないこと等が条件となっているためです。
これも緊急時に非常口を手動で開けたり、脱出の援助に専念するためです。
JAL国内線・国際線の場合、非常口席に選ばれる具体的な条件は以下のとおりです。
- 満15歳以上の方(15歳未満の方はご指定いただけません)
- ご搭乗に際して付き添いの方や係員のお手伝いを必要としない方
- 航空機ドアの開閉など、緊急脱出の援助を実施することができる方
- 脱出手順の案内および乗務員の指示を理解し、他のお客さまへ口頭で伝えられる方
- 緊急脱出時に同伴者の援助をする必要がない方*
- 緊急脱出の援助を実施することに同意する方
*小さなお子さま(国内線:8歳未満、国際線:12歳未満)と同伴されるお客さまは、非常口座席にはご着席いただけません。
上記の条件を見てもわかるとおり、JALの場合も、非常口席に選ばれる理由は満15歳以上の方で緊急時に迅速な対応ができることが条件になっています。
LCC
LCCの場合、航空会社によって非常口席に選ばれる条件は少し異なりますが、ANAやJALの条件と同等の条件となっているところが多いです。
例としてスカイマークの非常口席に選ばれる条件をご紹介します。
- 満15歳以上の方
- 緊急脱出の援助を実施することに同意し、実施ができる方
- 乗務員の指示を理解し、ほかのお客様へ口頭で伝えられる方
- 緊急脱出に際してお手伝いを必要としない方
- 緊急脱出時に同伴者の援助をする必要のない方
全ての条件が同じではありませんが、やはり非常口席に選ばれる理由は満15歳以上の方で緊急時に迅速な対応ができることが条件になっています。
飛行機の非常口席に選ばれたときのメリットとデメリット
飛行機の非常口席に選ばれるのは条件があるとわかりました。
では実際に非常口席に選ばれたときの飛行機の旅はどのようなものになるのでしょうか?
ここでは飛行機の非常口席に選ばれた場合のメリットとデメリットについてご紹介します。
メリット
飛行機の非常口席に選ばれるメリットは、下記の2点になります。
- 足元が広い
- 隣の席に気を遣わない
それでは、1つずつ見ていきましょう。
足元が広い
飛行機の非常口席に選ばれた場合のメリットとして、足元のスペースが広いことが挙げられます。
飛行機の非常口席では、緊急時にスムーズに脱出ができるように非常口の前の通路を広く取っているためです。
前の座席との距離が離れていることから、足を伸ばしたりするなどリラックスした姿勢で座ることができます。
長時間飛行機に乗る際は特に、足を伸ばしたりしてゆったりと過ごせるのは大きなメリットとなりそうです。
隣の席に気を遣わない
飛行機の非常口席に選ばれた場合、隣の席に気を遣わずに過ごせるというメリットがあります。
飛行機の非常口席の場合は通常の席より、前方に人ひとりが通るくらいのスペースが確保されているからです。
フライト中にトイレに行きたくなったというとき、通常の通路側以外の席の場合は一度隣の席の人に立ち上がってもらい、通路へと移動しなくてはなりません。
それに対し、非常口席の場合は前方に人ひとりが通るくらいのスペースがあるため、隣の人に声を掛けすることなくトイレへと行くことができます。
声を掛けることが苦手な方や、隣の人に遠慮してトイレに行けないという方にも飛行機の非常口席はおススメな席です。
デメリット
広いスペースで隣に気を遣うことがない飛行機の非常口席ですが、下記のようなデメリットもあります。
- 緊急時には乗客の脱出の援助をしなければならない
- 離着陸時には荷物を棚上にしまわなければならない
- 利用者の制限がある
デメリットを知っておくことで、非常口席に選ばれたときでも安心して飛行機に乗ることができるので、ぜひ確認しておきましょう。
緊急時には乗客の脱出の援助をしなければならない
飛行機の非常口席に選ばれた場合、万が一、機内からの脱出を必要とする状況になった際に乗客の脱出の援助をしなければなりません。
飛行機の非常口席は、緊急時に他の乗客の脱出の援助をすることが利用の条件となっているからです。
乗客の脱出の援助とは、具体的に次のようなものが考えられます。
- 非常口を開閉すること
- 他の乗客の制止や誘導すること
- その他状況に応じ、乗務員の指示に従い行動すること
飛行機の非常口席に座るということは、緊急時に上記のような行動を冷静に行うという重要な役割を担うということになります。
離着陸時には荷物を棚上にしまわなければならない
非常口席に選ばれた場合、離発着時に荷物を棚の上にしまわなければなりません。
これは、飛行機の非常口席が緊急時の脱出を想定されて設けられた席だからです。
たとえば、飛行機の非常口席の足元に荷物が置いてあった場合、緊急時の脱出の際に通行の妨げになる可能性があります。
よって飛行機の非常口席では、緊急時の迅速な脱出を実現するため、離発着時には全ての荷物を棚の上に収納することが求められます。
利用者の制限がある
飛行機の非常口席は誰もが利用できるわけではなく、利用する方の制限があります。
「非常口席は足元が広いといったメリットがあるので非常口席を選びたい!」と思われる方もいると思いますが、非常口席に選ばれるには、前述したようないくつかの条件があるため、誰もが利用できるわけではありません。
また、搭乗前は非常口席に選ばれる条件を満たしていても、飛行機に乗っている最中の体調の変化などを理由に座席の変更をお願いされる場合もあるようです。
まずは自分が非常口席に選ばれる条件にあてはまっているのか確認しておきましょう。
飛行機の非常口席に選ばれた人の体験談
飛行機の非常口席に選ばれた人の体験談は次のようなものがあります。
- 快適なフライトの体験談
- 緊急時の対応の体験談
- 非常口席を利用して感じたこと
それではひとつひとつ見ていきましょう。
快適なフライトの体験談
飛行機の非常口席に選ばれた場合、飛行機の機内で”快適に過ごせた”という声がありました。
実際に飛行機の非常口席を利用し、快適なフライトを経験した人の体験談を見てみましょう。
好き嫌い分かれるけど、飛行機で非常口席は割とオヌヌメ。
荷物を置くスペースは無いのが最大のデメリットだけど、足元広くてゆったり。
そして何より、離着陸時にはスッチーとお見合い席になるので凝視できます👩😁 pic.twitter.com/WOpqyooa2w— ハマのエロ魔神@メンエス愛好家 (@Erotic_majin) December 7, 2023
この投稿をされた方によると、飛行機の非常口席は足元が広く、ゆったり過ごせたようです。
次も飛行機の非常口席を利用し、快適なフライトを経験した人の体験談です。
【本当は教えたくないライフハック】
年間50回は飛行機✈️乗ってる俺だから間違いない話。
飛行機のシートは非常口席を選ぶべし。
エコノミーながら足伸ばして放題で快適。
なのに金額は普通席と同じ💰
デメリットは荷物をシートの下ではなく上の棚に入れるのですぐ出せないコトぐらい。… pic.twitter.com/JakoB9PLnK— もとのり社長|資産20億おじさん (@yukinori0226) November 30, 2024
やはり足元広いため、足を伸ばすことができて快適に過ごせたようです。
飛行機の非常口席は、足元の広さというメリットを活かし、快適に飛行機での旅を楽しみたい方におススメです。
緊急時の対応の体験談
緊急時に実際に脱出の援助を体験した方の体験談は、見つかりせまんでした。
飛行機事故の件数からみても、飛行機の非常席に座っており、かつ緊急時に脱出の援助をしたという方は少ないと考えられます。
実際の体験談はありませんでしたが、飛行機の非常口席に選ばれた場合には乗務員の説明をよく聞き、緊急時にも行動できるよう備えておくことが重要です。
非常口席を利用して感じたこと
飛行機の非常口席を利用した方の中には、デメリットを感じた方もいました。
まず紹介するのは、飛行機の非常口席を初めて利用したときに不便を感じた方の投稿です。
こんにちは!
出張的な理由で飛行機に乗っています。
初めて非常口側に乗りましたが、
荷物を下に置けず、
時々窓を閉められず、
テーブルは収納タイプだったり…うーん、体験してよかった!次からは避けます_φ(・_・
— きゃたぬき (@CATANUKI) August 27, 2018
この投稿をされた方は飛行機の非常口席を利用した際、荷物を足元に置けなかったり、窓を閉められない時間があることが不便と感じたようです。
次にご紹介するのは、飛行機の非常口席を利用した際に脱出の協力に関する説明を受けたときの体験談です。
飛行機で非常口の前の席に乗ると、CAさんから「非常事態にはご協力をお願いします」っていつも言われて説明を受けるるんだけど、正直、乗客の命を一緒に預かるのはちょっと荷が重いな…と毎回思ってる。
— shuji tanaka (@shuji7771) August 15, 2024
この投稿をされた方は、緊急時の脱出の協力についてお願いされたことから、「荷が重い」と感じてしまったようです。
人によっては飛行機の非常口席に不便や不安を感じる方もいるので、飛行機の非常口席を選ぶ場合には今回ご紹介した体験談をぜひ参考にしてください。
飛行機の非常口席に選ばれるのはなぜかについてのまとめ
飛行機の非常口席に選ばれるのに国内線と国際線で大きな違いはなく、満15歳以上であるということがまず第一条件だということがわかりましたね。
他にも付き添いを必要とする同乗者がいない、緊急時に脱出の援助ができるという条件があるということもわかりました。
そして、飛行機の非常口席に選ばれるメリットとして足元の空間が広く、隣の席の人に気を遣わなくて良いということがありました。
一方で緊急時の援助が義務付けられている、荷物の置き場は棚の上のみ、非常口席を選ぶのに制限があるというデメリットもありましたね。
この記事を参考にメリットとデメリットを理解し、快適な飛行機の旅をお楽しみください。
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