国際交流や平和活動を行う船旅プログラム「ピースボート」について、宗教団体と関係しているのではないかと心配ではありませんか?
結論から言いますと、ピースボートは宗教団体とは関係していません。
1983年に設立され、国際交流を目的とした日本の非政府組織(NGO)です。
ではなぜ、ピースボートが宗教団体だと言われているのか、その理由や実態の徹底解説、ピースボートの評判、ピースボートに参加する前に知っておくべきこと、噂の真相をご紹介します。
ピースボートは宗教団体?
ピースボートは宗教団体ではありません。
ピースボートは宗教ではなくNGO団体
ピースボートは宗教ではなく、国連から特別協議資格を認定された国際NGOで、グローバルな社会課題の解決に取り組んでいます。
その背景には、40年以上にわたり世界中で築いてきた強固なネットワークがあります。
ピーズボートは、早稲田の学生数名により設立され、アジアをはじめとする各地の人々と現地での交流を行うことで国際交流と理解を図るという趣旨で旅をしていたそうです。
このネットワークを活用し、平和教育から環境保護まで幅広い分野で具体的な成果を上げています。
代表的な活動として、UPAプロジェクトによる被災地支援、カンボジアでの地雷廃絶活動(P-MAC)、ガラパゴス諸島での環境保全、被爆者とともに平和を訴える「おりづるプロジェクト」があります。
特に核兵器廃絶への取り組みは、運営団体として関わるICANが2017年にノーベル平和賞を受賞するなど、国際的に高い評価を得ています。
これらの実績で、ピースボートが宗教ではなく、国際社会において重要な役割を果たすNGOであることがわかります。
ピースボートが宗教団体だと言われている理由
ピースボートが宗教団体だと言われている理由は、ピースボートの活動形態と外部からの印象が、宗教団体との誤解を生んでいるからです。
この誤解は、「ピース(平和)」という名称が持つ宗教的なイメージや、大規模な国際交流・ボランティア活動という特徴的な活動スタイルに起因しています。
具体的には、長期の船旅での共同生活や、世界各地での文化交流、社会貢献活動といった活動内容が、一般的な宗教団体の活動と重なって見える部分があります。
また、設立メンバーの一人である辻本清美氏の政治的な影響力も、様々な憶測を呼ぶ一因となっています。
辻元氏は1983年の設立時、早稲田大学の学生としてピースボートの立ち上げに関わり、スタッフとして活動していました。
ですがその後、1996年の衆議院選挙立候補に際し、全ての役職から正式に退任したため、現在はピースボートとの関連はありません。
その経緯は辻元清美氏の公式サイトでも明確に記載されています。
ピースボートは観光庁認可の旅行会社と連携し、国連からも正式に認定された国際NGOです。
ピースボートは1983年の設立以来、純粋な国際交流と平和構築を目的とした活動を継続しており、特定の宗教や思想とは一切関係がないことが、その40年の実績からも明らかです。
ピースボートの評判
ピーズボートの評判について、良い評判と悪い評判があります。
これからピーズボートのそれぞれの評判についてみていきましょう。
良い評判
ピースボートの良い評判は、以下の3つになります。
- 景色がいい
- 食事がおいしい
- 各地に友達ができる
1つずつ紹介していきます。
景色がいい
ピースボートの船旅は、いろいろな景色がいい場所に行くことが出来ます。
世界中を船で廻るため、たくさんの雄大な大自然や美しい世界遺産、驚くような絶景に出会えるでしょう。
また360度海に囲まれた船から眺められる海や空などの景色は、とても癒される開放感に満ちたものになるはずです。
以下に紹介するのは、ピースボートに実際に参加された方のⅩの投稿です。
朝7時のマチュピチュです。
ハプニング続きでクタクタ😅
だけど、お天気に恵まれ
最高の景色でした❣️#ピースボート#世界一周 pic.twitter.com/lGgtMUmcKl— appy(世界一周クルーズから帰国) (@AppyHappyStep) October 31, 2024
世界遺産のマチュピチュ、さすがの絶景ですね。
こちらは船の上からの眺めの投稿です。
船旅だからこそ味わえる、素晴らしい景色の数々。夕陽、夜も更けたある日のマジックアワー、そしてケベックシティを運行中のデッキからの眺め。#ピースボート pic.twitter.com/BOYEqmddMF
— 安藤美冬 mifuyu ando (@mifuyu_ando) October 6, 2023
素晴らしい景色ですね、いつまでも眺めていたくなりそうです。
たくさんの世界中の景色がいい場所に行けるのは、ピースボートの醍醐味の一つです。
食事がおいしい
ピースボートの食事はおいしいと評判です。
毎食2、3か所のビュッフェとレストランで、和食や洋、そのほか多国籍のおいしい料理を食べることが出来ます。
タレントの東ちづるさんがピースボートの食事の写真をⅩに投稿されていたのでご紹介します。
ピースボートの食事は見事に美味しい。今夜は特別メニュー。地中海の食材をフレンチに。丘みつ子さんも「おいしい!」とペロリ完食。
特にコンソメスープは、パワフルな深い味。
リーズナブルです。シェフが寄港地の市場で直接購入しているからだそうです。#ピースボート #PEACEBOAT pic.twitter.com/RhIgjLg6DS— 東ちづる/HOLLY’S GOLF MARKET /Get in touch (@ChizuruA1) May 23, 2019
とても豪華で美味しそうです!
ピースボートでの船旅は長期間に渡るため、食事がおいしいのはありがたいですね。
各地に友達ができる
ピースボートは全国から老若男女問わず、たくさんの人たちが乗船しますので、各地に友達ができます。
船上では、各分野の専門家のワークショップや洋上講座、語学教室などのカルチャ―教室、各種イベントが開かれ、またサークル活動などもあります。
乗船者は興味や好きなものを選択して自由に参加することが出来るので、1人での乗船でも友達ができる環境がたくさん用意されています。
下は、ピースボートの船旅に参加された方のⅩの投稿です。
地球一周の船旅迷ってる人居たら絶対の絶対に行った方がいい。控えめに言って最高だった
行く前は「PBって宗教でしょ止めなよ」と言われたこともあったけど、宗教でしょの意味がそもそもよく分からんし、まあその宗教だったところで自分で選んで最高だったらそれはもう最高でしかない。#ピースボート pic.twitter.com/mQd6wcnGV0
— Yuika (@yuika_tabikoi) July 15, 2022
皆さん、とても楽しそうな良い笑顔ですね。
普段の生活では出会わない人たちと友達になれる、そんな環境がピースボートでは用意されています。
悪い評判
ピースボートの悪い評判は、以下の3つになります。
- 船酔いする
- 相部屋でトラブルになる
- ネット環境が不安定
こちらも1つずつ紹介していきます。
船酔いする
ピースボートの船旅で、船酔いするケースがあります。
ピースボートで乗る船は大型客船ですので、安定していて揺れにくい構造になっていますが、船酔いをしてしまう人もいるようです。
船酔いを起こしてしまわないか心配であれば、酔い止め薬か、乗り物酔いが防止できるグッズもありますので、準備をしてピースボートに乗船するようにしてください。
相部屋でトラブルになる場合がある
ピースボートの船旅では、相部屋でトラブルになる場合があります。
異なる生活習慣や価値観を持つ人々が、限られた空間で長期間の生活を共にすることが主な原因です。
具体的には以下のような事例が報告されています。
- 朝型の人と夜型の人が同室になった時の生活リズムの違い
- お部屋の整理整頓に対する考え方が異なる場合のすれ違い
- 室温の好みが違う人どうしでの快適な環境作り
- 限られた空間での荷物の置き方についての配慮
ただし、ピースボートではこれらの課題に対しては、事前オリエンテーションでの丁寧な説明や、経験豊富なスタッフによる温かいサポートがあり、深刻な問題に発展することはほとんどありません。
また、プライバシーを重視される方のために個室も用意されています。
このようにピースボートでは相部屋でトラブルになっても、きちんと対策が取られていますので、安心して参加できると言えます。
ネット環境が不安定
陸上とは違い、ピースボートの船内はネット環境が不安定です。
衛星を使って通信するため、天気や場所によって通信の調子が変わることがあります。
通信速度は通常下り最大220MBPS/上り最大25MBPSとそこまで低速ではないですが、ピースボートの船内で使う人が多くなればその分遅くなる可能性が高いです。
メールやSNSの確認はできますが、動画を見たりオンラインゲームをしたりするのは難しいでしょう。
ピースボートの船内でWi-Fiを使うには、100分間使えるインターネットカード(2,100円)を購入する必要があります。
大切な連絡は、寄港地での無料Wi-Fiを使うのがおすすめです。
ですが、ネットが使いにくい環境だからこそ、スマートフォンから離れて新しい体験ができます。
本をゆっくり読んだり、新しい友達と話したり、船内のイベントに参加したり。
事前にネット環境を確認し、寄港地でのネット利用を計画しておけば、デジタル機器に縛られない、もっと自由なピースボートの旅を楽しむことができます。
ピースボートに参加する前に知っておくべきこと
ピースボートに参加する前に知っておくべきことは、以下の4つになります。
- 費用
- 参加資格
- 参加前の準備
- よくあるトラブル
それでは、1つずつご紹介します。
費用
ピースボートの費用は、クルーズや船室、年ごとに変わります。
最も安い3~4人部屋で、198万円~となっています。
また早得割引や、年齢割引もありますので、必ず公式ページにてご確認ください。
他に諸費用として
- チップ合計 179,760円
- ポートチャージ合計 95,480円
- ビザ取得代金合計 30,375円
- 国際観光旅客税 1,000円
- 米国アラスカ州クルーズ税 4,830円
が掛かります。
船内での食費と宿泊費、アトラクションは旅行代金に含まれますが、船内での有料サービス、寄港地での食事代とオプショナルツアー代は含まれませんので、別途ご用意ください。
だいたい15万から30万円ほどお小遣いとして準備される方が多いようです。
ピースボートの費用に関してはしっかりと確認し、準備をするようにしてください。
参加資格
ピースボートの参加資格は、年齢・性別・国籍などいっさい関係なく資格は何も問われません。
ただし、健康状態によっては医師の診断書が必要になる場合があります。
これまでに一番下は0歳から、一番上は90歳以上の方まで、多くの人がピースボートに参加されています。
具体的には、10代~30代が4割ほど、50代以上が5割ほど、その他の年齢層が1割ほどという構成になっているようです。
何歳からでも、何歳まででも参加できるのがピースボートの魅力の一つです。
参加前の準備
ピースボートの船旅を楽しむには、参加前の準備が大切です。
これは、ピースボートでの長期間の船旅を快適に過ごすために、健康や生活に関する様々な準備が必要であるためです。
準備は主に以下の5つです。
- 健康面:健康診断の受診、予防接種の実施、船酔い対策グッズの準備
- 渡航手続き:パスポートの有効期間確認(6ヶ月以上必須)、必要なビザの取得、海外旅行保険への加入・証明写真
- 生活用品:長期航海に適した衣類、船内での日用品、寄港地での活動装備の準備
- 資金:クルーズ代金、各寄港地での外貨(米ドル、ユーロなど)の準備、複数の決済手段(クレジットカード、デビットカード、トラベラーズチェックなど)の用意、予期せぬ出費に備えた予備費
- 心構え:事前オリエンテーションへの参加、異文化理解の基礎知識習得、基本的な英会話の練習
詳細につきましては、ピースボート参加前に資料が配布されますのでよくご確認ください。
これらは出発の3ヶ月前から少しずつ進めていくと安心です。
特に、パスポートやビザなどの書類は早めに準備することで、余裕を持ってピースボートの出発の日を迎えることができます。
よくあるトラブル
ピースボートでは、いくつかのよくあるトラブルが報告されていますが、それぞれに対する効果的な解決策が用意されています。
これらのよくあるトラブルは、長期の船旅という特殊な環境と、多様な参加者が共同生活を送るという状況から生じます。
トラブルは、主に以下の3つのカテゴリーに分類されます。
1.身体的な課題
- 船酔いの問題(特に外洋での揺れが強い時期)
- 長期航海による体調管理の難しさ
- 時差による生活リズムの乱れ
2.生活環境の課題
- 相部屋での生活による摩擦
- 限られた居住スペースでのストレス
- 食事の好み違いによる不満
- 洗濯や収納などの生活習慣の違い
3.コミュニケーションの課題
- 文化的な価値観の違いによる誤解
- インターネット環境の制限による連絡の取りづらさ
- 世代間ギャップによる認識の違い
これらの課題に対して、ピースボートでは以下のさまざまなサポート体制を整えています。
- 24時間体制の医務室での健康管理支援
- 経験豊富なスタッフによる生活相談
- 文化交流コーディネーターの配置
- 定期的なコミュニティミーティングの開催
- 必要に応じた個室への変更対応
ピースボートのこれらの対策により、大多数のトラブルは早期に解決され、ピースボート参加者の満足度の向上につながっています。
ピースボートは宗教団体なのかに関するよくある質問
ピースーボートは宗教団体なのかに関するよくある質問を、以下にまとめました。
質問は以下の2つです。
- ピースボートでいじめがあるって本当?
- 乗船した後に帰りたいと思った場合はどうすればいい?
1つずつ見ていきましょう。
ピースボートでいじめがあるって本当?
ピースボートでいじめがあるかの懸念は、実際には誤解や誤認識であることがほとんどです。
この誤解が生まれる主な要因として、以下の3点が挙げられます。
- 文化や習慣の違いによる一時的な摩擦を「いじめ」と誤認識すること
- SNSなどでの誤った情報の拡散
- 限られた空間での共同生活におけるストレスの誤った解釈
ピースボートでは、いじめ防止のための包括的な体制を整えています。
- 24時間対応可能なカウンセリングスタッフの配置
- 経験豊富なコミュニティマネージャーによる日常的な見守り
- 定期的なコミュニティミーティングの開催
- 異文化理解のための事前オリエンテーション
- トラブル発生時の迅速な対応システム
- 相部屋の組み合わせの慎重な検討と必要に応じた変更対応
- 参加者同士の相互理解を深めるための交流プログラムの実施
これらの取り組みにより、ピースボートでは組織的ないじめは発生していません。
むしろ、多くの参加者が生涯の友人を見つけ、異文化交流を通じて視野を広げる貴重な機会となっています。
万が一の人間関係の摩擦も、専門スタッフの介入により早期解決が図られます。
乗船した後に帰りたいと思った場合はどうすればいい?
ピースボートに乗船した後に帰りたいと思った場合、途中下船は可能です。
ただし、手続きや費用面での事前確認をしてください。
これは、国際航海という特殊な状況下での下船には、様々な手続きと調整が必要となるためです。
例えば以下のようなケースで下船が認められます
- 急な病気や怪我による医療上の緊急事態
- 家族の不幸などの重要な事由
- その他やむを得ない事情
この場合、追加で発生する費用には下船後の帰国航空券、キャンセル料、手続き費用などがあります。
ただし、適切な旅行保険に加入していれば、緊急時の費用が補償される可能性があります。
このように、ピースボートからの途中下船は可能ですが、事前の保険加入と早めのスタッフへの相談が、安心な下船への重要なポイントとなります。
ピースボートは宗教団体なのかについてのまとめ
ピースボートは宗教団体ではなく、国際的に認められたNGO団体です。
その活動は平和推進と国際交流が中心です。
ピースボートの評判は、景色がいいや食事がおいしい、船酔いするや相部屋でトラブルになる場合があるなどをご紹介しました。
またピースボートに参加する前に知っておくべきこととして、費用と参加前の準備は必ずしっかり確認してください。
ピースボートでのよくあるトラブルは、船酔いの問題、相部屋での生活による摩擦などをご紹介しました。
これらの対策は、経験豊富なスタッフによる豊富なサポートが用意されていますので安心して参加できます。
ピースボートでの船旅が、より良いものになりますよう、ぜひ本記事をお役立てください。
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