旅行の計画を立てているときや、実際に現地に行ったときは、とても楽しいのに、旅行後に気分の落ち込みや虚無感を感じる人は少なくないといわれています。
いわゆる「燃え尽き症候群」と言われる症状といわれていますが、ここでは、なぜ楽しいはずの旅行でなぜ燃え尽きを感じるのかを考えていきます。
さらに、旅行後の燃え尽きの症状や、燃え尽きを感じやすい人の特徴、つらい症状を改善するための対処法なども紹介しています。
旅行後にも気分良く過ごしたいという人は、ぜひ参考にしてくださいね。
旅行後に燃え尽きを感じる原因
ここでは、楽しかった旅行なのに、なぜ帰宅後に燃え尽きを感じるのか、その原因を解説していきます。
旅行後に燃え尽きを感じる原因は以下の通りです。
- 日常とのギャップ
- 寂しい気持ち
- 燃え尽き症候群に陥っている
それでは、ひとつずつ解説していきます。
日常とのギャップ
旅行後に気分の落ち込みを感じる原因には、日常生活と楽しかった旅行の日々のギャップが大きいことが考えられます。
旅行中は新しい文化や環境に触れ、非日常的な体験をすることで心が高揚します。
何かと忙しく、ストレスの多い日常から離れることで、開放的な気分を味わうことができます。
充実した旅行であるほど、普段の生活に戻ったときに旅行中とのギャップは大きくなり、心理的な落差が激しくなってしまいます。
寂しい気持ち
旅行後は、多くの人が寂しい気持ちを感じるといわれています。
楽しい旅行中は気分が高揚し、仕事や家事などから離れ、自由を楽しむことができます。
旅は、忙しい日常生活ではなかなか味わうことができない興奮や幸福感を与えてくれますが、その時間は長いものではありません。
普段の生活に戻り、楽しかった日々と別れを告げることで、寂しさを感じる人は多いのではないでしょうか。
燃え尽き症候群に陥っている
燃え尽き症候群は、熱意を持って頑張っていた人が、突然燃え尽きてしまったかのように、意欲や熱意を失う症状を指します。
特に旅行後は、燃え尽き症候群の症状が出る人が多いといわれています。
その理由には、旅行での非日常的な体験と、日常への戻りとの落差の大きさが考えられます。
旅行前は意欲的に打ち込んでいた仕事も、やる気が出せず、困った経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
すでに旅行前から、燃え尽きの症状が出始めていた人は、症状が強く出る可能性があるので注意が必要です。
旅行後に感じる燃え尽きの症状
ここからは、旅行後の感じる燃え尽きの具体的な症状について解説していきます。
主な症状は以下の通りです。
- 気分の落ち込み
- 虚無感
- 仕事に行きたくない
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
気分の落ち込み
旅行後の燃え尽きの症状で特にわかりやすいのが「気分の落ち込み」です。
旅行中は様々な刺激や興奮、感動があり、普段よりも感情の起伏が激しくなりがちです。
旅行中や帰宅直後は、普段よりも感情のコントロールが難しい状態になっています。
それゆえ、普段はあまり泣くことがない人でも、なんでもないことでも泣いてしまったり、うつのような症状が出やすい傾向があります。
旅行後の気分の落ち込みは、健康であればそう長く続くものではなく、次第に元気を取り戻していきます。
回復するどころか悪化している、長期に気分の落ち込みが続いているなどの場合は、うつ病になっている可能性がありますので、心療内科などで診察を受けてみることをおすすめします。
虚無感
旅行後の燃え尽きの症状では、「虚無感」も代表的です。
虚無は何も意味や価値を感じられない状態のことで、空しさ、虚しさ、無力感、孤独感などを伴う心理状態を指します。
せっかく旅行で楽しい思い出を作っても、旅行後に仕事にやりがいを感じない、何をしても無意味に感じる、楽しくないと感じるのはつらいですね。
仕事に行きたくない
旅行後に「仕事に行きたくない」と、感じた経験を持つ人は多いのではないでしょうか。
旅行後に仕事に行きたくなくなる原因は、旅行中は自由な時間が多く、リフレッシュできたため、日常に戻るのが嫌になることがあげられます。
さらに、旅行で疲れが溜まっており、仕事に集中できないことで会社に行きたくないと感じている人もいるのではないでしょうか。
旅行中の自由な生活リズムから、仕事のルーティンになかなか戻れないという人もいると思います。
仕事のストレスを忘れたくて旅行に行った場合は、仕事のストレスが再び意識されるようになることも考えられます。
旅行後に燃え尽きを感じやすい人の特徴
旅行後に燃え尽きの症状が出る人がいれば、旅行前後も変わらず元気に過ごす人もいます。
ここでは、旅行後に燃え尽きを感じやすい人の特徴について解説します。
1・仕事に対して熱心で責任感が強い
仕事に対する情熱と使命感が強く、自己実現欲求が高い人ほど燃え尽きやすい傾向があります。
自分の限界を超えて頑張り過ぎると、肉体的にも精神的にも疲労してしまいます。
2・長時間労働や不規則な勤務が続いている
過度な労働時間と休息不足により、心身の疲労が蓄積しやすい傾向があります。
楽しい旅行でも、やはり疲労はするので休息を取るなどの対処が必要です。
3.理想が高い・自己期待が高すぎる
理想が高いのは悪いことではありませんが、理想が高すぎる人は完璧主義的な傾向があり、自己に厳しい目標を課しがちです。
理想や目標と、結果がかけ離れることでバーンアウトが起きる可能性があります。
4・ストレスへの対処が下手
ストレス対処法が不足しており、リフレッシュできない場合も注意が必要です。
適切なストレス管理やワークライフバランスの維持ができていないと、旅行から日常に戻るときに大きなストレスを感じる可能性があります。
5・自己肯定が低い
自己肯定感が低いと、自分を肯定的に評価できないため、ストレスに対処するのが難しくなり、ストレスに対する耐性が弱くなります。
自己肯定が低い人が燃え尽き症候群に陥ると、さらに自己肯定が下がるので、そうした悪循環は避けたいところです。
これらの特徴に当てはまっていても、すべての人に燃え尽きの症状が出るわけではありませんが、心身の疲労やストレスの蓄積には注意が必要です。
旅行後に燃え尽きを感じたときの対処法
旅行後の燃え尽きは早めに軽減し、日常生活を元気に過ごしていきたいものです。
ここでは、旅行後に燃え尽きを感じたときの対処法を紹介します。
主な対処法は以下の通りです。
- 十分な休息を取る
- 健康的な生活を送る
- 次の旅行の計画を立てる
まずは、旅行の疲れを取り除くことが大切です。
十分な休息を取る
旅行は、様々な発見や感動がありますが、長距離の移動などで体はかなり疲れていると考えられます。
疲労感は、燃え尽きの症状を出やすくすることにもつながるので、帰宅後は十分な休息を取りましょう。
夜更かしはせず、十分な睡眠を取ることを心がけてください。
適度な休息は、心身のリフレッシュにつながります。
健康的な生活を送る
旅行後の気分の落ち込みや虚無感を防ぐためには、健康的な生活を送ることが大切です。
長期間の旅行や海外旅行で生活のリズムが乱れている場合は、まずは生活リズムを整えてみましょう。
栄養バランスの良い食事も、心身の健康維持に役立ちます。
適度に体を動かすこともストレス解消になりますので、ウォーキングや軽いジョギングなどを取り入れてみることもおすすめです。
次の旅行の計画を立てる
燃え尽きへの対処法では、次の旅行の計画を立てることもおすすめです。
新しい目標を立てることで、前向きな気持ちになれますし、新しい計画を練ることで脳が適度に刺激され、セロトニンなどの幸せホルモンの分泌が促進される効果が期待できます。
新しい旅行先を調べたり、行きたい観光スポットのリストを作成するなどの旅の計画は、旅行への期待や興奮を再び味わえることにつながります。
旅行中と旅行後のギャップが激しい人は、海外よりも気軽に足を運べる国内旅行にしたほうが帰宅後の落差を防げるかもしれません。
燃え尽きの症状が出やすい人は、旅行でエネルギーを使い果たしてしまわず、適度にリラックスできる時間も取れるように、スケジュールを組んでくださいね。
旅行後の燃え尽きについてのまとめ
楽しかった旅行後に、燃え尽きや気分の落ち込みを感じることは珍しいものではありません。
旅行中の非日常&開放感を十分に味わったあとに、普段の日常生活に戻る時の落差で一時的にこうした症状が出ることがあります。
旅行後の燃え尽きを防ぐには、生活のリズムを整えて、休息を十分に取ることが大切です。
旅行前から、すでに燃え尽きのような症状が出ている人は、特に注意してください。
健康であれば、自然に症状は改善されていきますが、長期に続く、悪化するなどの場合は心療内科などに相談することも考えてみましょう。
次の旅行の計画を立てることは、新しい目標ができ、気持ちを前向きにするのに役立ちます。
燃え尽きの症状が出やすい人は、リラックスの時間が多く取れる旅行にすることもおすすめです。
ストレス管理などもしっかり行い、旅行を楽しんでくださいね。
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